週末をゆっくり過ごすことが多い、ダニーデン人にとってのひとつの楽しみは
朝食を食べながら、土曜日発行の地元新聞「オタゴ デイリータイムズ」を読むこと
といっても過言ではありません。
この記事では、そんな地元民に愛されるダニーデン発行の
オタゴ デイリー タイムズ
の週末版をご紹介します。
ニュージーランドに全国紙はあるの?

まず初めに、ニュージーランドの新聞と日本との比較をご紹介しますね。
日本では全国紙というと以下の5紙が浮かびます。
- 日本経済新聞
- 毎日新聞
- 読売新聞
- 朝日新聞
- 産経新聞
しかし、ニュージーランドには現在全国紙というのはありません。
地域によっていろいろな新聞があり、有名なのは主要都市が出している4紙です。
「Bureau of Circulation」社によると、主要4紙の発行部数は以下のようになっています。
- オークランド
 The New Zealand Herald
 約11万3千部
- ウェリントン
 The Dominion Post
 約4万5千部
- クライストチャーチ
The Press
 約4万6千部
- ダニーデン
 Otago Daily Times
 約3万2千部
このほかに週末に発行される、要約版の新聞もあります。
- Herald on Sunday
8万2千部
- Sunday Star-Times
約7万3千部
日本と比較すると、一番売れている
読売新聞は約873万部
5紙の中で一番少ない
産経新聞で約153万部
ということなので、ニュージーランドでの新聞発行部数はとても少ないですね!
オタゴ デイリータイムズの歴史は?

発行部数約3万2千部、ダニーデンが誇り地元の人に愛されている
- Otago Daily Times
はニュージーランドで初めての日刊紙として、1861年11月15日に発行されました。
この辺りで金がたくさんとれた、ゴールドラッシュ時期のさなかのことです。
現在の会社の建物には1977年に移転し、位置はオクタゴンから歩いてすぐのダニーデン中心にあります。

上の写真の、とても美しいビルの中にあるよ。
オタゴ デイリータイムズの配達地域と値段は?

オタゴ地方というのは南島の
のことです。

オタゴ デイリータイムズは、これらの地域への配達と、購読者は「インターネット版」にアクセスすることもできます。
スーパーや売店で買うと次のような価格です。
- 平日版
 $1.20 (1ドル20セント、約96円)
- 週末版
 $3.50(3ドル50セント、約280円)
どうして週末版は高いのかというと、平日版よりもページ数がかなり多いからです。
配達はお得になる6ヶ月払いや、1年払いもあります。
日本みたいな販売店間での競争はありません。
ですので、新聞屋さんが訪問してきて「契約したら洗剤をプレゼント」みたいなことはまったくないです!
では今日(2018年8月18日)発行の週末版の中身をご紹介しますね。
オタゴ デイリータイムズ週末版の内容は?
では1面からみていきましょう。
1面の記事

今日の新聞の1面には全国ニュースはなくて
- サモア出身者で初めての、オタゴ大学博士号をとった男性の話題
- オタゴ地方で、宝くじ22.3ミリオン(2千2百30万ドル、約17億円)に当選した20代の男性の談話
などが表紙を飾っていました。
宝くじの当選額がすごいですよね!
ニュージーランドでは、たまにこのような大金を手にする人がいますが、オタゴ地方からこれほどの高額当選者が出るのは珍しいです。
ビジネス面

ビジネス記事もあるのですが、2ページくらいで内容は少ないです。

- Spark-スパーク(大手電話会社)
- Fonterra ーフォンテラ(大手乳業会社)などが上位にいました。
地方のニュース面

地方のニュース面は
で生活に密接した内容が多く、皆しっかり読んでいます。

今回興味を引いたのは
- クイーンズタウンにBed Tax(ベッドタックス、宿泊税)を導入しよう。
という記事です。
南島のクイーンズタウンは、ニュージーランドの中でもとても人気のある観光地です。
約3万4千700人
に対して
年間約330万人
約100倍です!
住民やクイーンズタウンの町は、毎年たくさんの費用を町や道路の整備に使っていますが
この負担がとても大きくなってきていて、現市長は
「これはもう訪問者にも手伝ってもらうしかない!」
と悲鳴を上げ、1泊あたり約10ドルほどの税金を課そうと考えているそうです。
ただ国会の承認なども必要なので、実現するかはわかりません。
観光のお客様にこれから先も来てもらってより楽しんでもらうために、ニュージーランドは資金調達の方法を真剣に考える時期になっているのではないかな?と思いました。
スポーツ面

スポーツ記事は男性がまず最初に読む面、といってもいいでしょう。
野球、サッカーや相撲が紙面をにぎわす日本と違い、こちらでは
- ラグビー
- 夏はクリケット
が話題の中心です。
特にニュージーランドのラグビー代表チーム、オールブラックスのニュースは毎日のようになにかしらのっています。
求人面

オタゴ地方の求人のページですが、それほど多くはありません。
車のページ

週末ならではの特集ページのひとつとして車のページがあります。
が主です。

ニュージーランドでは新車より、中古車を買う人が多いんですよ。
中古車のほとんどは日本からの輸入車です。

こちらは三菱、日産、ホンダなどの中古車の広告です。
6〜8万キロくらい走っている車も、200万円以上で販売されています。

こちらは日本ではあまり見かけない、オーストラリアのホールデンの車の広告です。
不動産の広告

そして家探し中の人だけではなく、家を持っている人も
自分の地域の家の値段はどれくらいかな?
と気になって見てしまうのが、不動産の広告です。
ここ数年オークランドの住宅不足を受けてか、ダニーデンも家不足で値段がとても高くなってきています。

こちらはダニーデンの寝室が3つある部屋の広告で、約33万ドル(約2千7百万円)です。

家を買いたい人が多い最近は、希望価格を提示するより、購入希望者で競わせる
式が増えています。
週末の読み物

そして週末版には、新聞の半分サイズの別冊の雑誌がついてきます。

中には
- おすすめレシピ
- 新刊本や音楽のレビュー
などがあり、気軽に読めます。
オタゴ・デイリータイムズのまとめ
オタゴ・デイリータイムズはダニーデンの記事が多いので、地元の人はよく目を通します。
特に週末版はボリュームがあり、いろいろな記事が社交の場での話題になることも多いです。
ただ、日本の新聞のように毎日のテレビチャンネル欄がないのに最初は驚きました。
有益な情報と話題を私たちに与えてくれるODT(オーディーティー)はダニーデンの人々の日々の生活に欠かせないものです。

 
  
  
  
  

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