好きな国の魅力を紹介するツアーガイドになってみたい!
でも実際働いたら、どんなよいことやつらいことがある?と気になっていませんか?
この記事では、ニュージーランドの南島で17年間観光ガイドをしている私が、魅力だけでなく大変なこともお伝えします。

ツアーガイドは楽しい反面大変なことも…
日本では一般的に「添乗員」や「ツアーコンダクター」と呼ばれる観光ガイド業。
海外では「ツアーガイド」や「ジャパニーズ・スピーキング・ガイド」と呼ばれることが多い職業です。
- ひとり旅やハネムーンの少人数から
- バス1台50人といった大型団体ツアー
まで、日本から観光に来られたお客様に最高のときを過ごし、すてきな思い出を作っていただくお手伝いをする夢のある仕事。
この記事では、海外ツアーガイドの仕事の感想を実体験からご紹介します。
海外のツアーガイドとして働いて大変だった5つのこと
ではさっそく、ニュージーランドでツアーガイドになって大変だったことからお伝えしますね。
ちなみに私は、南島の次のような場所でガイドをしてきました😊
- 女王にふさわしい美しい町【クイーンズタウン】
- 世界遺産【ミルフォードサウンド】
- NZでもっとも高い山【マウントクック】
- 小樽の姉妹都市【ダニーデン】
クイーンズタウンやダニーデンはこのような記事で紹介しています。
現地の人と英語で対応する必要がある
最初に大変だったのは、ツアーに関わる現地の人との英語でのコミュニケーションです。
観光ガイドは、次のような方としっかり連絡し合う必要があります。
- バスの運転手
- アクティビティのスタッフ
- お土産屋の店員
- レストランのスタッフ など
ミスコミュニケーションがあるとツアーが円滑にいかなかったり、トラブルのもとにもなりかねません。
ですので、日本語ガイドでも基本的な英語の会話はできたほうが断然行程がスムーズです。
国によってはアクセントやスラングが理解しにくいときがあるので、わからなかったときは必ず聞き直すことが大切ですよ。
もう一度いっていただけますか?
がとてもていねいな聞き方です。
また次のようなフレーズも使えます。
すみません、ちょっとわかりませんでした。

NZ英語はなまっていて苦労しました。
また電話でレストランに前もって注文するということもあるので、電話での基本的な会話も知っておくと安心!
そして笑顔を忘れず関わる人と良好な人間関係を築くことも、仕事を楽しくスムーズにできる秘訣です。
英語は今後もずっと使える一生のスキルなので、仕事きっかけにどんどん覚えていきましょう。
季節により仕事の量に差がある
海外の観光ガイドは年間を通していつでも仕事があるわけでなく、季節によって収入が変動する不安定な職業です。
ニュージーランドの場合、観光シーズンは夏。
日本とは季節が逆なので、だいたい11月〜3月が忙しい時期です。
繁忙期は毎日のように仕事が入り、うれしい悲鳴!
でも、ゴールデンウィークが終わるとバタッと仕事が減ってしまいます。
仕事がほとんどない時期、ツアーガイドの仲間には次のようにフレキシブルに移動している人も。
- 日本で添乗員をする
- 北半球のスイスやカナダに移動してガイドをする
- 現地の日本食レストランで働く
ガイドの仕事がひまな時期に何をするかについて、情報を得たり、前もって考えておくと安心ですよ。

私も日本食レストランで働いたことがあります。
こちらの記事もよかったらどうぞ。
関連記事>>>【つらい?楽しい?】海外の日本食レストランで働くってどんな感じ?実体験から紹介
とにかく朝が早い!
ツアーガイドの朝はとても早く、シーズン中は4時〜5時に起床の日が続くこともあります。
特に次のような仕事は出発時間が早朝なので、朝が苦手な人にはきついかもしれません😭
- 空港国際線のお迎え・お送り
- 1日ツアーのガイド

日本にいるときより規則正しい生活になりました。
ガイドの仕事は朝型の人にはおすすめできますが、繁忙期は体力的にも結構ハードワーク。
とはいうものの、朝早く起きると今まで知らなかった美しい景色をみられたり、健康的になれるなど、メリットもたくさんありますよ。
大勢の人前で話すことに慣れる必要がある
仕事に応募したときは気にしていなかったけど、いざガイドをしてあせったこと。
それは、次のような場所で30人〜100人など大勢の前でマイクを握り話すことです。
- 観光地
- バスの中
- クルーズ船の中
実際私の働いていた会社では、

人前で話すのがどうも苦手で向いていない…
とほかの仕事に移った人もいました。
覚えたことをわかりやすく、表情豊かに、はっきりお伝えすることが求められます。
私は最初大阪弁がはしばしに出てしまい、関西以外の人に変な顔をされたこともありました。
ただ最初はドキドキしますが慣れたら楽しんで話せるようになるので、1回目を乗り越えれば大丈夫です。
観光地の知識や魅力を伝えるため勉強が必要
ツアーガイドはたくさん覚えることがある点も大変です。
ずっと住んでいる場所ならまだいいですが、初めての土地でガイドになったら、いちからすべて勉強することに。
ニュージーランドでは、ツアーガイドになるための特別な資格は必要ありません。
会社によってやり方が違うと思いますが、私はガイドとしてひとりデビューするまでに次のようなステップがありました。
- 観光地のコメンタリー(解説)の内容をもらい、暗記する。
- 先輩と一緒にバスに乗ったり同行し、追加情報などをノートに書く。
- アクティビティーの申込み方法や、ホテルのチェックイン方法などを覚える。
- アイテナリー(行程表)の見かたやレポートの書き方を学ぶ。
- 先輩にみてもらいながらガイドをする。
- 自信がついてきたら、はれてひとりガイドデビュー!
覚えるのが苦じゃない、興味を持っていろいろ調べるのが好き、という人にはぴったりの仕事です。
海外のツアーガイドの仕事をしてよかった5つのポイント
では次に、観光ガイドをしてよかったことを5つにまとめました。
本当はもっとあるんですが、厳選しています!
いろんな人と関わり英語が上達する
ツアーガイドをすると生活で使える生の英語がどんどん上達します。

経験から、観光業の人は一般的にフレンドリー。
あいさつから始まり、待ち時間やランチタイムなどに生活のことや世間話をしているうちにどんどん仲良くなれます。
また英語圏以外の観光ガイドとのやり取りに慣れている人が多く、ゆっくり話したり、なまりのある英語を理解してくれたりします。
ですので、恥ずかしがらずたくさん会話をすれば、英語スキルをアップさせるのにぴったりの仕事。
一見ツアーガイドは日本語ばかり話す職業と思われがちですが、英語ができればできるほど円滑で楽しく仕事ができます。
観光されたお客さんの喜ぶ顔がみられる
観光ガイドは充実感と満足感が得られる仕事!
お客さんは、あなたの解説で観光名所について詳しくなれたり、魅力がわかったりと本当に喜んでくださいます。
お別れするときに、「ありがとう、楽しかったです」といわれると、
ガイドやっててよかった〜。
と心の底から思えるものです。
そして少人数の場合は、意気投合して仲良くなることも。

帰国後も連絡を取り合い、日本で再会!ということもありました。
一方で、お客さんと話題が続かなくて困る…という場合もあります。
そんなときは、次のような方法やテクニックがおすすめです。
- 現地のおもしろいニュースを仕入れておく
- 日本で話題になっていることを頭に入れておく
- 前もってお客さんの住んでいるところがわかれば、地域ネタをしらべておく
- ハネムーナーだったら結婚式の様子をうかがう など
盛り上がったり、楽しくなったり、ためになる話題をたくさん頭の引き出しに入れておきましょう。
私が感じる観光ガイドの最大のだいご味は、お客様に喜んでもらえることです。
将来の仕事に活かせる貴重な経験になる
海外でのガイドの経験は、これからの人生に大変役立ちます。
というのは、たとえば次のようなスキルがしっかり身につくからです。
- 初めて出会ったお客さんの雰囲気や求めていることを読み取る
- 観光客に喜んでもらえることを自分で考えて実行する
- 誰にでも理解できるようものごとを解説する
- 時間内にタスクが終わるよう計画・実践する
- トラブルシューティング
- 変更に臨機応変に対応する など
さまざまな仕事に使えるスキルと、よい人間関係を築く方法も学べるすばらしい職業だと思います。

あとひとつ、私がガイドをして時間がたってから気づいたこと…
ガイドはお客さんの観光中の安全を守り、旅行の思い出作りのお手伝いをするのが最大の仕事です。
しかし忘れてならないのが、添乗員さんとよい関係を持つこと。
変更やトラブルがあるときはまず添乗員さんに相談し、許可を得ることが大切です。
添乗員さんは、現地ガイドの対応や働きを会社にレポートされることもあります。
ですので、ひとりよがりなガイドは仕事が減ってしまうこともあるんですよ。
ガイドの解説や観光名所での手続きなどはできて当然。
その上でお客さんや添乗員さんにしっかり気を使えるようになり、はじめて一人前と認められるでしょう。
ツアーガイドの仕事もなかなか奥が深いんです😊
ツアーやアクティビティがお得に楽しめる
ツアーやアクティビティを安く、ときには無料で体験できるのがガイドのうれしい特典。
ツアーやアクティビティ会社は、観光ガイドに実際体験して魅力を知ってもらい、お客さんに紹介、予約をしてもらうことを望んでいます。
そのため、ガイド会社を通じてツアーに招待されたり、割引価格で参加できる場合があるんです。
これをニュージーランドでは「ファミール」と呼びます。

宿泊施設も割引価格で泊まれることがあります。
パンフレットで読むだけより実際に体験したほうが魅力をリアルにお伝えできるので、どんどん活用してみてください。
またお土産屋さんから新商品のサンプルをもらうこともあります。
あなたが使ってよい商品と思ったら、お客さんにもおすすめしてみましょう。
収入になりガイド業の幅を広げられる
日本ではできない体験や、ガイドブックにのっている風光明媚な場所を楽しみながら収入が得られるのも大きなメリットです。
NZではツアー1本ごとのガイド料金が決まっているのが一般的。
- 半日ツアー
- 1日ツアー
- ホテルチェックインやレストランのお手伝い
- 空港の送迎 など
経験を積んでいくと、次のようなことが可能になってきますよ。
- 商業用運転免許と車を取得して仕事の幅を広げる
- 会社でガイド料をアップしてもらう
- フリーランスガイドになっていろんな会社と契約する
- ガイド会社を起業する
ガイドは私の天職!と思える人はどんどん可能性を広げ、収入も増やしていけるお仕事です。
海外でツアーガイドとして働くメリットと大変なことのまとめ
この記事では、私がニュージーランドで17年ツアーガイドをして感じた、以下10個のことをまとめました。
- 5つの大変だったこと
現地の人と英語で対応する必要がある
季節により仕事の量に差がある
とにかく朝が早い!
大勢の人前で話すことに慣れる必要がある
観光地の知識や魅力を伝えるため勉強が必要 - 5つのよかったこと
いろんな人と関わり英語が上達する
観光されたお客さんの喜ぶ顔がみられる
将来の仕事に活かせる貴重な経験になる
ツアーやアクティビティがお得に楽しめる
収入になりガイド業の幅を広げていける
私は最初ワーキングホリデー制度を利用し、観光ガイドの仕事をしました。
日本では決して得られない貴重な経験ができ、英語の上達にもとても役立ちます。
ですので、

ツアーガイドに応募しようかな?
と考えているなら、自信を持っておすすめする職業です😊
海外に住んでみたい!と思っている人は、こちらの記事も参考にしてください。
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