豪華な建物と悲しい歴史、ラーナック城

ダニーデンラーナック城

ラーナック城はニュージーランド唯一のお城

ニュージーランドはイギリスやスコットランドの影響を受けているのでお城はたくさんあるのかな、と思っていたのですが、実際にはダニーデンの一つだけです。

ヨーロッパの人の歴史は1000年もあるのに比べて、ニュージーランドには先住民のマオリの人々が到来したのは1100年ほど前といわれていますが、ジェームスクックがニュージーランドを発見したのは1769年、たったの250年前のことです。

このニュージーランドに唯一のお城ラーナック城は豪華なたたずまいですが、悲しい歴史を静観してきました。早速ご紹介したいと思います。

ラーナック城とラーナック氏の歴史

ラーナック城は、ダニーデンの中心地から約12キロほど、ダニーデンから突き出たオタゴ半島にあるお城です。

ウイリアム ラーナック氏

ウイリアム ラーナック氏

William James Mudie Larnach. Ref: 35mm-00123-d-F. Alexander Turnbull Library, Wellington, New Zealand. /records/22816479

ラーナック城は大富豪で政治家でもあったウイリアム・ラーナック氏によって1871年から12年かけて建造されました。

このラーナック氏の人生は波乱万丈の物語です。

ラーナック氏はオーストラリアのシドニーの出身で、ニューサウスオブウェールズ銀行の支店長などを勤めたあと、1866年にオタゴ銀行の総支配人職を得てダニーデンにやってきました。

彼はダニーデンに来てから順調な投資やビジネスなどで巨大な富を築くこととなります。

そしてこのオタゴ半島に妻エリザのためにラーナック城を建設し始めます。

しかし残念ながら彼のビジネスマンとしてのキャリアは陰りを見せ始め、1875年、彼は政治家として出発することを決めます。

その後、彼は家族の不幸に次々と見舞われることとなります。1880年11月に愛妻のエリザが脳梗塞で急死してしまうのです。

そして1882年に2番目の妻となったメリーさんも1887年に病気で亡くなってしまいます。

なんと相次いで愛娘のケイトさんまでが1891年に相次いで腸チフスによって亡くなるという悲劇が起こります。

彼の悲しみはきっと計り知れないものだったでしょう。

結局彼は3度の結婚をして、6人の子供をもうけました。しかしラーナック氏自身は政治家人生にも波に乗れず、ビジネスもうまくいかなくなってしまいます。

そしてラーナック氏はついに1898年、国会議事堂で自ら命を絶ちました。

このような素晴らしいお城をつくったにもかかわらず、家族の相次ぐ死や、金銭的な問題で幸せな人生を過ごしたとはいえなかったのでしょう。

こんな素敵なお城を私たちに残してくれたラーナック氏に感謝したいと思います。

豪華なラーナック城

ラーナック城の庭園

ラーナック城はダニーデンのファースト教会や、オタゴボーイズ高校など多くの建築物を手がけたロバート・ローソン氏によって作られました。

200人もの工夫が働き、内装はヨーロッパからの熟練工によってほどこされました。

この贅沢の限りを尽くしたお城には43ものお部屋があり、総勢46人もの使用人が働いていたそうです。

お城には大きな舞踏室があるのですが、この舞踏室はもともとラーナックの娘ケイトさんの21歳の誕生日のお祝いとしてプレゼントされました。

しかし先ほどもご紹介した通り、ケイトさんは残念ながら26歳の若さで亡くなってしまいます。

1930年代ラーナック城の正面入り口

1930年代ラーナック城の正面入り口

Front entrance to Larnach Castle, Dunedin. Kent, Thelma Rene, 1899-1946 :Prints and negatives of New Zealand wildlife and scenery. Ref: 1/4-003229-F. Alexander Turnbull Library, Wellington, New Zealand. /records/23232903

ラーナック氏が自ら命を絶って約70年後、ベーカーさん夫婦が1967年にラーナック城を買取、見事に修復されました。

お城の一番上まで登るとそこからはオタゴ半島とオタゴ湾の素晴らしい眺めが展望できます。

またラーナック城内のには四季折々の花が咲き誇るいくつものすばらしい庭園が広がります。

美しいガーデンはニュージーランドの中でも重要庭園に認定されていますので、ぜひ時間をかけてゆっくり見てまわられることをオススメします。

ラーナック城の敷地内には宿泊施設「ラーナック・ロッジ」があり、泊まることできますよ。

ラーナック城の物語と私の感想

このラーナック城とラーナック氏の家族を巡る歴史についてはお城の中の一室で詳しく説明されています。

一つ不思議な話が語り継がれています。

1994年にラーナック家の悲劇を舞台劇にし、お城の舞踏室で上演されました。

しかし劇中大変な大嵐、雷が鳴り響き、稲妻がおき、ドアが勝手に開いたりと、ラーナック氏はこの劇を面白く思っていなかったのではないか、と噂されています。

私も何度かラーナック城を訪れていますが、その豪華な建物、そして悲劇の歴史、素晴らしい庭園がなんともミスマッチな感じがして不思議な魅力を感じます。

私の夫の弟は結婚式をこのお城の舞踏室であげましたが、何事もなく無事に素敵な結婚式を行うことができました。

その際家族はみな敷地内のロッジに泊まりました。

私はひそかにドキドキしていたのですが、とても可愛らしいお部屋で、翌日の朝早くの静かな時に庭園を散歩したりと、特別な思い出を作ることができました。

ラーナック城の詳細

車で行く方法と、町からツアーに参加する方法もありますので、アイサイトなどの観光案内所で問い合せてみて下さいね。

車で行く場合は、半島の道は細くてクネクネしてますので、どうぞ安全運転で!

住所145 Camp Rd, Dunedin
ホームページ(日本語)http://www.nyuujitanken.co.nz/larnachcastle.html
ホームページ(英語)http://www.larnachcastle.co.nz/Home
入場料大人31ドル(2017年9月現在)
開館時間年中無休、午前9時から最終入場午後5時
庭園のみでしたら10月から3月は午後7時までみれます
電話+ 64 3 476 1616
ファックス+ 64 3 476 1574

関連記事

セントポール大聖堂

セントポール大聖堂

ダニーデン鉄道駅

ゴールドラッシュ時代の象徴、豪華な建築ダニーデン鉄道駅

ダニーデンタウンホール

抜群の存在感!ダニーデン市庁舎

ダニーデン植物園

四季折々の花が楽しめる、ダニーデン植物園

ニックボールドウィンストリートにて

住んでいる人は足腰が鍛えられる!? ボールドウィンストリート

夜のダニーデンのファースト教会

そびえ立つ尖塔が美しいファースト教会